町内会防災対策51:「町内会×行政」連携の実態と課題~市との連携体制・支援制度・情報共有の方法~

「災害時、行政はいつ、どんな支援をしてくれるんだろう?」
「市役所の防災課と、もっと密に連携を取りたいけど、どうすればいい?」
大規模災害が発生した場合、人命救助や避難所運営、物資の供給など、行政が果たす役割は非常に大きいものです。しかし、行政の支援が地域に行き渡るまでには、どうしても時間がかかってしまいます。
今回は、町内会が行政とよりスムーズに連携し、行政の支援を最大限に活用するための方法と、日頃から考えておきたい課題についてご紹介します。
1. なぜ「行政」との連携が必要なのか?
町内会が行政と連携することで、以下のようなメリットが生まれます。
正確な情報入手:
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災害時に、市町村から発信される避難指示や被害状況などの情報を、いち早く正確に入手できます。
支援制度の活用:
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備蓄品購入の補助金や、防災資機材の貸与制度など、行政が提供する支援を有効活用できます。
地域の声を行政に届ける:
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災害に備えて「この地域には、高齢者が多いから避難所をもっと増やしてほしい」「避難路を整備してほしい」といった、地域ならではの課題を直接行政に伝えることができます。
2. 連携をスムーズにする「実践ノウハウ」
「行政とのホットライン」をつくる:
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町内会の防災担当者が、地元の防災課や危機管理課の担当者と顔見知りの関係を築いておきましょう。
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災害時、担当者間で迅速に情報交換ができるように、日頃から連絡体制を確認しておくことが大切です。
地域防災計画への参画:
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多くの市町村には、地域防災計画が策定されています。この計画に町内会として意見を反映してもらうよう働きかけましょう。
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避難所の場所や、住民への情報伝達方法など、町内会独自の視点を取り入れてもらうことで、より実効性の高い計画になります。
訓練への参加を呼びかける:
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行政が主催する総合防災訓練に、町内会として積極的に参加しましょう。
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訓練を通じて、行政の担当者と「顔の見える関係」を築き、連携を深めることができます。
3. 「自助」と「共助」の限界を理解する
行政は、あくまで「公助」として私たちをサポートしてくれます。しかし、行政の力だけでは対応できないこともあります。
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初動の限界:
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災害発生直後の数時間から数日間は、行政の支援が届きにくい「空白の72時間」です。この間は、自助(自分の身は自分で守る)と共助(地域で助け合う)が中心となります。
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住民の主体性:
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行政に全てを任せるのではなく、町内会が主体的に防災活動に取り組む姿勢が何よりも重要です。
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町内会と行政は、対立するものではなく「地域を災害から守るためのパートナー」です。お互いの役割を理解し、協力し合うことで、より強固な防災体制を築き上げることができます。
次回は「災害時の交通・移動手段」を確保する方法について考えます。車、自転車、徒歩、送迎体制の整備と課題について掘り下げます。

