町内会防災対策21~そんな組織、本当にできるのかい?~

誰かが動かなければ組織はできません

 どんな組織でも同じですが、組織作りはマイナス思考から入る傾向があります。目的よりも負担感が先にあるからです。

 組織を作ることが町内会や自分の家族にとって大きなメリットがあると感じても、「誰かがやってくれればいいな」と思うのは当たり前かもしれません。私もそうです。できれば関わりたくないと思いました。

 でも、だれも手を上げなければ動きません。最初のスタートはそんなもんです。

動いても難しいこともあります

 実際に最初のメンバーが決まっても、そこに進行役がいなければ、一歩も前に進みません。一人一人の方は、「こんな風にすればいいのにな」と思っていても、言い出せないのは当然です。

 なぜなら、動き出したりアイディアを出した最初の一人が責任者にされるのが一般的だからです。私も何度も失敗しています。だから何も言いたくありません。

 誰か一人が手を上げたら、「あー、良かった。この人に任せよう」となり、結局誰も動かないということも多く経験しました。そこで、取り組みの手順を考えてみました。

目標を最初から完成させることに置かない

ある町内会の実例から
「意見を出すと、責任者にされることが多いそうです。だから、意見を出した人は責任者にしないということを決めておきませんか?」

➡「じゃぁ、代表者はどう決めるんですか?」

「いろいろ意見が出た段階で、自分ならできると思うことを引き受けるというのはどうですか?全員が一役を受け持つんです。」

➡「引き受け手がいない仕事はどうするんですか?」

「引き受け手がいないということは難しいことなので、複数で受け持つか全員で受け持つということにしてはどうでしょう?」

➡「それならやってみようか」

 というように、全体が仕事を必ず持つということにして、一歩前に進んだ町内会がありました。この後、この町内会はとてもスムーズに協力し合えるようになったそうです。

 話し合いの初めから、防災組織を完成することを目標にしてしまうと、たどり着くまでに疲弊してしまいます。小さな目標・できそうなこと・きっとこんなことが役立つというものから始めます。

完成形のイメージに一歩ずつ近づいている

 役割分担が決まったら、一つ一つのテーマについて、自分ならどう関われるかについて話し合います。そして、決まったことを必ず記録し、町内会に知らせます。この流れが大切です。

 最初は、
「まだこんなことしか話し合っていないのか」
「大丈夫か、このメンバーで」
 という声はありますが、内容が増え決まっていく姿に、町内会の皆さんから安心の声が聞かれるようになります。

 担当になった皆さんからも、
「進んでいる」
「次は何だ?」
という意欲や安心感・充実感にあふれた声が聞かれるようになります。

少しずつ進むことで仲間意識も

 スモールステップではありますが、着実な進み具合と情報公開が信頼と期待を生み出します。今まで互いにけん制し合っていた皆さんに仲間意識が生まれ、しっかりとした基盤ができてきます。

 町内会の仲間は、互いに協力しようという意識が潜在的にあります。組織に加わらないのは、組織に不信感や閉鎖的な印象を持っていることが原因になっているようです。

 しかし、一度このような組織を作った町内会は、次の大きな困難でも対処できる大きな基盤を持つことになります。

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