「日本教育」6月号 特集「増やそう!教員志望PART2」

テーマと内容の距離感
日本教育6月号の特集に大いに期待して拝見した。
テーマは、「教員志望を増やそう」というもの。実に明快。教員の志望者が少ない現状を打開する提言が掲載されているはずである。
特集のミニ解説文には、「学校という職場が働きやすい場であると同時に、教職の魅力を実感できる体制づくりも必要になってくる」とあることから、PART2では、
・教員としての生きがい・やりがいが感じられる環境づくり
・若手教員のニーズや指導のポイント
・学校が主体的に改善していく視点
・保護者対応やクレーム処理のノウハウを伝える工夫
が内容のポイントになっているようだ。
「教育は理想通りにはいかないもの」???
「こうした学校現場の実態や若い教員の悩みに具体的に対応できないで、理想論ばかりが大手を振っている状況では、「教員不足」と呼ばれる現場の状況はなかなか改善が難しいのではないか」
と続く。
言葉を並び替えてみると次のようになるのだろう。
「教員不足」と呼ばれる現場を改善するためには、学校現場の実態や若い教員の悩みに具体的に対応できる人材育成や組織改善が必要である。
であれば、「教育は理想通りにいかなければいけない」はずである。理想通りにいかないジレンマで多くの教員が挫折していることは本文に書かれているが、理想を抱いて教員の世界に入ったものにその理想をはぐくんでいこうとする現状はないということだろうか。
「業務改善は自助・共助・公助の視点で」
ここでいう自助・共助・公助について考えてみた。
自助:自分一人で教師としてなすべきことを考えて行動する
共助:組織として教育を進めていくことを考え進んでいく
公助:管理職のリーダーシップと人間性に期待する
と、一応置き換えてみた。
今回のテーマとミニ解説には合致していると思う。
もう一歩現場に踏み込んで実例を挙げて解説するとよいと感じた。
「現場教員が生き生きと働く姿こそが教員志望を増やすカギ」
続く見出しが
「教職は果たして魅力のある職業か」
・教職は学生にとって必ずしも魅力のある職業ではない
・教員という職業が「ブラック」という語と同義
・採用へのハードルが低くなり・・・一抹の不安が
「前倒し選考のメリット・デメリット」
・教えるプロとしての専門性を高めるためにはある程度の時間が必要
「ブラック職場という言葉のインパクト」
・教職を選ぶということはとてもリスキー
・人並みの生活ができるだろうか
「ロールモデルが必要」
・管理職には絶対になりたくない
・生き生きと働く姿をロールモデルとして見せる
「保護者対応を若手におしつけてはいけない」
・恐れを感じているといっても過言ではないこと
・初任者は簡単に「つぶれて」しまう
「クレームへの対応のノウハウを伝えて」
・「クレーム」を「相談」に置き換えることの意味や対応の仕方のノウハウを教える組織体制
昨年の「日本教育」4・5月号の続編である今回の特集は、色々思うところがあるが、編集の意図がより明確に示された内容となっている。さすがである。
「霞が関だより」から
「コロナ禍を経て、紙が減り、会議もネット中継が前提になった。「あの画面を見面でパッと見てわからない」としたら意味がない。そういう僕も100点満点からほど遠いです。」
先日、北海道支部の総会研修会を覗かせていただいた(ネット中継のメリット)が、武藤氏の相変わらず明快な無駄のない話に学ぶことの喜びを感じていた。年甲斐も無く・・。

